実際のデータで知るアクセス解析
更新日:2022年11月26日
データ分析に触れる機会はレア中のレア
近年データ分析という言葉がよく聞くようになったと思いませんか? 実際、大企業や、IT企業では専門の人員を雇いデータを経営戦略に活用し始めています。 では、皆さんは実際に分析している画面を見たことはありますか?恐らく多くの方は見たことがないのではないかと思います。
なぜなら、データの取り扱いが厳密な上に、個人で分析ツールを導入するハードルが高いためです。
そこで今回は、私が運営するコーポレートサイトで実際に行なっているデータ分析を公開します。(個人までは特定出来ない統計データとして集計しています。)
アジャイル開発とは?
分析画面をご覧いただく前に、そもそもなぜデータ分析が必要だと思いますか?答えはユーザーの行動を分析し、継続的にサービスを改善するためです。
背景には、近年主流となりつつある「アジャイル開発」という手法が関係しています。
アジャイル開発とは最初から立派なサービスを作るのではなく、顧客が価値を感じる最小限の単位でリリースし、データを元に継続的に改善していくことを良しとする手法であり、デジタル庁でも採用されています。

https://blog.crisp.se/2016/01/25/henrikkniberg/making-sense-of-mvp
例えば、「よし車を作ろう」と考えたとして、車輪から作り、シャーシを作り、ボディを作って、人が乗れるような車らしく仕上がるまでどれだけの年月が必要でしょうか?
最終的には車が欲しいのかもしれませんが、「移動がしたい」のであれば、最初は「スケボー」だけでも助かる人はいます。次に、使い始めて「曲がれない」ということであればハンドルを付け、「長距離を走れない」ので自転車にしました。でも「疲れる」からバイクを作ります。そして複数の人が乗れたり、たくさんのものが運べる車を完成させます。
この過程では、常に「使える」ものが提供されます。使ってもらううちに「何から一番最初に改善すべきか」を聞き、少しづつ改良を重ねます。
大事なのは「完全ではないけれど使える」「顧客の声を元に改善すること」です。
特に、誰も作ったことがない全く新しいものの場合は完全を知る人は誰もいませんので、そもそも完全なものができるまで待つだけ無駄です。それなら単機能でも役に立つ段階からすぐにでも使いはじめるべきです。
私が見ている実際の分析画面
では、早速分析画面を見ていただこうと思います。
今回分析するサイトはこちら!
利用したユーザー数(直近14日)

これを見ることでユーザー数の推移が分かります。よく行われる分析としては、キャンペーンやイベントを実施した直後にどのくらいのユーザーが訪れたのかインポイントで把握出来ます。
例えば私の場合は、10/28にInstagramでサイトの告知を行いました。そのため、突発的にユーザー数が跳ねています。しかし、その後のユーザー継続率には繋がっていないため、告知+αで継続率を高めるような手を打たないといけないことが分かります。


またそのユーザーが属している国や市町村までも把握することが可能です。
そのため、広域にサービスを展開する事業者の方は、そのエリアのお客さんにアプローチ出来ているのか。或いはアプローチ出来ていないのか把握出来ます。
リアルタイムでアクセスしているユーザーとエリア

こちらは直近30分で、リアルタイムアクセスしているユーザー数と分布が分かる仕組みです。オンライン配信を伴うサービスを提供している事業者にとって有効な仕組みですね。
ページごとの閲覧数


全体のアクセス数が分かったところで、
・ユーザーがどのサイトをよく閲覧しているのか?
・どのボタンを押しているのか?
気になりませんか
そうしたデータも把握することが可能です。
例えば私のサイトの場合だとサイトに入ってきた時に見るページが
「StudioTegami」です。こちら約250viewです。
そのうち、ブログである「個人事業主になるまで」は約50viewほどとなっていることが分かります。(ちなみにviewとは閲覧数です。)
もし私がブログへのアクセスをもっと伸ばしたいと思ったら、ブログの配置場所を上位に持ってくるなど工夫が必要であることが分かります。
アクセス元解析

またお客さんがどのサイトを見てから、自分のサイトに飛んできたのか気になりますよね。こちらのグラフでは以下のように読み取って下さい。
■Organic Social
SNS(私の場合、Instagramで告知をしたことでアクセスが増えています。)
■Direct:URL検索
友人にサイトのリンクを送ったため、何のサイトも経由せず、直接アクセスしたユーザーを指しています。
■Referral
別のサイトで紹介されていたリンクを押して遷移してユーザーを指します。私の場合は、今見ていただいているnoteと言われるブログサイトにURLを掲載したため、Referralが少しいますね。
■Organic Search
こちらはGoogleやYahoo!のような、検索エンジンから検索された数を指します。私の場合は、こちらの数字が著しく低いことが分かります。
つまり、検索しても上位に表示されていないため、お客さんが自分のサイトに辿り着いていないことが分かります。(今は敢えてそうしています。)
デバイス&OS管理



こちらのグラフでは、お客さんが使っているデバイスやOSが分かります。何を言ってるのかというと、
・スマホからよく閲覧されるのか?
・PCから閲覧されているのか?
・また、スマホの場合はiOS(iPhone)かAndroid(Google)なのか
などが分かります。
そんな情報必要なの?と思われるかもしれませんが、これ意外と大事です。なぜかと言うとサービス利用者に合った画面を用意する必要があるためです。
このグラフの場合、私のサイトユーザーの多くは
「スマホ」は「iPhone」で、「Safari」から閲覧していることが分かります。
↓
そのため、私はiPhoneのスマホで見る際に、見やすいサイトを構築しました。
仕事柄、色々な会社のサービスを分析することがありますが、サービスによってバラバラです。
例えば、利用者の年齢層が高いサービスだと、PCから閲覧される傾向が強くなります。
このようにお客さんの環境に合った画面を作ることが利用されるために必要な情報です。
今回は一方的に分析結果を共有させてもらいましたが、次回は実際に分析する際のツールや導入方法について、投稿させてもらいます。